第三回 松下幸之助、本田宗一郎、平秀信の共通点
池之上:
ところで、インプロビックは本やテキストのノウハウがたくさんあったり、各専門家がたくさんいて非常にいい環境なので、社員が自然と育つということが理解できますが、他の経営者も同じようにできるでしょうか?
平:
うーん。それはその人が自分のやってきたことを残してるかどうかでしょう。歴代の良い経営者、松下幸之助とか本田宗一郎とかは確実に彼らのしてきたことを文章に残しているよね。俺は経営者はみんなそういうことをやるべきだと思うの。それが財産であり遺産だから。そうすることで社長の考え方が代々伝わっていく。
俺もずっとそれをやりたいと思っていたから、本を書いたり、セミナーで言ったりしてる。セミナーは俺にとってお金を得るというよりも自分の考えを残すって意味でやってる。自分のやってきたことを残したい、伝えたいって気持ちが強い。だから同じようなセミナーは何回もやらない。
池之上:
確かにそうですね。
平:
商売的に言えば、売れるセミナーを何回もすればいいだけなんだけどね。だけど俺はそれを目標にしていない。
起業家にすすめる第2の人生
池之上:
来るセミナーの内容を教えてください。
平:
引退してからの第二の人生とは?って感じかな。引退をするか、それとも誰かにバトンを渡して楽をするか、あるいは次のビジネスを始めるか。でも社長になった人間っていうのは起業家精神が強いので基本的に引退がないと思っているんだよね。だから何か新しいビジネスを始めれば良いと思う。たまに趣味に走っちゃう人がいるんだけどさ、それはやめた方が良いと思うね。結局自分がやってきたことの延長線上にしか成功する道はないんだからさ。
俺も絵とか音楽が好きだから、そっちをビジネスにしたいなって思うことがよくあるんだけど、うまくいきっこないし、もしやったとしても大切な会社のお金を無駄にしてしまう。だから俺が始めるビジネスっていうのは俺が学んできたこと、やってきたことの中からしか出てこないんだよね。それしかうまく行かないと思ってるから。
どういう人生を生きたいとか、自分自身の求めるものは何かってよく考えるんだけど、やっぱりみんなから見るとすごく自由で楽しそうに生きてるって見えるみたい。
池之上:
見えますね。笑
平:
じゃあそういう人に自由ってどういうことなのとか、どういう人生を生きたいのって聞いても、うーんって感じで。答えが返ってこない。俺のどこが羨ましいのって聞くと、ある人は「旅をするところ」って答えるけど、他にはって聞くとあんまり出てこない。笑
つまり、こうやって生きたいっていう思いがそんなにあるもんじゃないんだよね。結局みんな仕事をたくさんしてきたわけだから、そんなに趣味があるわけでもない。だったら次の人生っていうのは次の仕事をしたほうがいいんじゃないかなって思うの。俺のお客さんは、だいたい40から55くらいの人だからまだまだ引退なんてする必要ないと思うし、やっぱり新しい人生は新しい仕事だと思うけどね。
ただ新しいことをするにしても次の人が育ってないということがあるでしょ。それは育ててないということがあるんだと思うけど、やっぱり次のプロジェクトをするには育った人が必要。そのために社長は人を育てることが大事な仕事だよね。
私がノウハウを売る理由
池之上:
それは任せられるプロジェクトのアイディアをたくさん持っているから出来る考え方ですよね。社長はプロジェクトのアイディアを意識して考えているのですか?
平:
意識して考えるよ。だけどそんなときは絶対に浮かばない。旅してるときとかコーヒー飲んだりしてるときにポンと浮かんでくるの。だからどんなときも常に次になにをするのか考えておかないといけない。それも必ず紙に書いて。紙を使って考えないと結局考えが堂々巡りになっちゃう。紙に書いて考えるから、なんでもないときにアイディアが繋がるんだろうね。
実際に退職してからやったことってエルハウス立ち上げて、そのノウハウを販売しようと思ってインプロビックを立ち上げた。でも何もないところからアイディアが浮かぶわけじゃなくて、ちゃんとモデルがある。エルハウスは「アキュラホーム」っていうところをモデルにした。
池之上:
オリジナルじゃないんですか!?
平:
オリジナルなんて作るの無理だよ。笑
池之上:
でもチラシはオリジナルですよね。
平:
そうだね。チラシは完璧に俺のオリジナルだね。笑
池之上:
ビジネスモデルがオリジナルじゃないということですね。
平:
うん。ビジネスモデルはちゃんとあるのよ。アキュラホームの社長さんが作ったモデルね。
池之上:
それはサラリーマン時代に見つけたモデルですよね。
平:
そう。だからみんな何かをやろうとするときは、ゼロからやるのは難しいし、成功している人のビジネスモデルを真似するのが良いと思うんだよね。で、俺がなんで今ノウハウを売っているかというと、最初から俺がノウハウに助けられてたから。
エルハウスを立ち上げたときは「アキュラホーム」のノウハウをそっくりそのままやった。インプロビックを立ち上げたときも神田先生の実践会モデルっていうビジネスモデルがあったからそれをやった。その次は輝点。をやった。通信販売のビジネスモデルがたくさんあって、その中からテレビショッピング形式のモデルを使った。住宅経営にもナックっていうビジネスモデルがあったし、エル書房のときも自費出版っていうモデルがあった。そういう感じかな。
池之上:
だからプロジェクトの立ち上がるスピードが早いのですね。
平:
うん。そこには全てノウハウがあるからね。あるビジネスをやってみたいと思ったら、まずはそのノウハウを手に入れる。そしてそのノウハウ通りにやってみるっていうことが大事だと思う。
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